地デジアンテナ入力端子が外れて地デジ放送の視聴ができなくなってしまったとのこと!
テレビ型式:シャープLC-37EX5、2008年製
15年前の機種なのでメーカー部品の調達はできません。
お客様「生活していない家においてあり普段は使わないので買い替えは検討していない。
見た目はこだわらないから5千円以内で修理できないか?」
私「見た目を気にされないのであれば何とかしましょう」
と預かったものの、私としては見た目もきちんとしたいと意気込みます。
分解して修理の方向性を探ることにします。

入力端子がもげてます。
お客様が手直ししようとした痕跡があります。
この状態で端子を押し込み固定するのは無理だと判断しました。

分解していきます。

端子取り付け部分がグニャグニャになってるのがわかります。

アンテナ入力端子がカシメてありユニットとして取り付けられています。
設計上、分解修理を想定していないことがうかがえます。
これ以上分解を進めると時間と労力がかさみ、ご予算内での修理ができないと判断しました。

夢中になり肝心なところの写真を取り損ねました。
芯線を半田付け。編組線を引っ張り集めて丸型圧着端子で圧着した後、端子のユニットにビスで固定しました。
この状態でケーブルを強く引っ張ると確実に外れます。
カバーを組み立ててから右側のアルミカバーに固定しようと思います。

裏面カバーを取り付けました。
端子ユニットの右側のアルミの分厚いカバーにバンドで固定しました。
アルミカバーの向こう側には基盤があります。
ビスが基板にあたらないようクリアランスとビスの長さとネジ位置を確認して慎重に作業しました。

お客様の「見た目にはこだわらない」とのお言葉があったからこそできた修理でした。
もう少し綺麗に仕上げたかったのですが、
きちんと視聴できるようになりご予算の範囲内での修理。
ご依頼にはお応えできたのかなと思います。
画像では伝わりませんが、ガッチリと固定できたのでちょっとやそっとじゃ外れないでしょう。
こんな修理でも6ヶ月の保証を付けて納品しました。
今回もいい経験をさせていただきました。ありがとうございました。